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水産業界のDX業務改善事例

水産業界の市場規模と課題

水産業界は、業界規模が2011年から2018年までは増加傾向にあったものの、2019年から2020年には減少。そして2021年に入って少しずつ増加しているという状態です。

農林水産省の海面漁業生産統計調査では、2021年の生産量は海面漁業が減少、内水面漁業が横ばいという結果でした。ただし長期的にみると、どちらも減少傾向にあります。生産量は魚種別によって異なり、まいわしやほたてがいは増加傾向にあるものの、さんま、あじ、さけなどは減少傾向です。さらに水産業界で伸びているのは、家庭用の水産加工品です。

水産業界においてこれからの課題となるのは、新規就業者数の確保です。漁業は重労働である、天候や環境に左右されやすいといったリスクから、新規就業者数は減少し続けています。

高齢化が進んでおり、ボリューム層は40~60代前半です。これからも高齢化や減少が進むため、水産業界を支える働き手を育てる必要があるでしょう。

水産業界に必要とされるDXとは?

水産業界に必要とされるDXは、非効率な業務を解消するため、そして新たな労働力を確保するためのDXです。

水産業界では、水産資源データが不足しているため海洋環境と資源変動の関係が解明されず、適した資源評価ができていませんでした。手入力での漁獲報告なども漁師の大きな負担で、漁業者の経験と勘だけを頼りに行っていたことから、とても非効率な操業をし続けています。DX化によって業務効率化が叶えば、漁獲報告が場所や時間を問わずにスマホで報告できる、蓄積したデータの解析で適した資産評価ができるなど、業務効率化につながっていきます。

また若手人材の育成も、DXで解決可能です。ICTに熟練の漁師のノウハウを蓄積しておけば、いつでも継承ができます。また育成がスピーディーにできるようになるため、水産業界に興味や関心を寄せる若い人材も増えることが見込まれます。

今まで、水産業はきつい・汚い・危険の3Kのイメージがあり、若手人材の確保が難しい状態でした。また熟練者の経験やノウハウが継承できず、廃業を迎えることもよくあります。このような問題も、DXによって解消が期待できます。

さらには、漁師の所得向上にもDXは役立ちます。データに基づいた漁業が行えるようになれば、品質の高い魚が安定して釣れるようになるでしょう。サービスに付加価値が与えられると、今の売値よりも高い価格が付き、結果として漁師の所得アップにつながっていくでしょう。

水産業界のDXによる業務改善事例

労働力不足の解消につながる仕組みづくりが叶いました

(前略)
労働力不足解消をテーマとするこのプロジェクトでは、効率化が大きなテーマとなりました。そのため養殖槽の水上と水中に監視カメラ、自動給餌機、水質センサーをクラウドにつなぎ、養殖槽から離れた事務所のPCやスマートフォンの画面上でリアルタイムにチェックできるようにしています。また、例えば魚の研究者とリモートでつないで、実際の養殖槽を見ながらより良い方法を探るためのディスカッションをするといったことも可能です
(後略)

養殖業の働き方改革につながっています

(前略)
事務所と現場を往復し続ける旧来の働き方ではない新しい働き方が実現でき、スマートなワークスタイル、養殖業の働き方改革につながっています。ヒラメの養殖は今年スタートしたばかりですが、来年以降は過去との比較検証もしやすくなり、魚の付加価値向上につながると期待しています
(後略)

机上のアウトプットだけでは終わらない!
DXで業務改善に至るまで
伴走する中堅コンサル会社

DX企画や戦略立案を机上で示すだけでなく、プロジェクトの一員として機動的にサポートするのが中堅コンサル会社の特徴です。ここでは目的別に数多くの企業に実績があるDX中堅コンサル会社を厳選してご紹介します。

総合系コンサル

ベルテクス・パートナーズ

ベルテクス・パートナーズ
引用元:ベルテクス・パートナーズ
https://www.vertex-p.com/
こんな企業におすすめ

新規事業のアイデア創出、現場へのアプローチ、DXの自走化支援など、組織変革のきっかけを作りたい企業

DXの特徴
  • 変革を阻む"組織の壁"に対し、企業の特性に応じてアプローチ
  • 経営層と現場に成功体験を共有し、DXを継続的に取り組める組織へ変革

ベルテクス・パートナーズの公式HPでDXで業務改善した事例を見る

DXの特徴を詳しく見る

IT系コンサル

RIT

RIT
引用元:RIT
https://www.rit-inc.co.jp/
こんな企業におすすめ

アプリケーションや業務管理ツールなど業務のデジタル化を起点とするDXを推進したい企業

DXの特徴
  • 独自のDX診断サービスを実施し、費用対効果の高いツールを提案
  • "バーチャルDX推進室"にて、企業のデジタル化をバックアップ

RITの公式HPでDXで業務改善した事例を見る

DXの特徴を詳しく見る

システム系コンサル

FPTソフトウェアジャパン

FPTソフトウェアジャパン
引用元:FPTソフトウェアジャパン
https://www.fpt-software.jp/
こんな企業におすすめ

勘定系システム、クラウドサービスなど業務の根幹となるシステム開発・更改を起点とするDXをしたい企業

DXの特徴
  • 多業種のシステム開発の実績が豊富、フルスクラッチ開発からリプレイスまで対応可能
  • ビジネスコンサル会社と協業し、システムと経営の両面からDXをサポート

FPTソフトウェアジャパンの公式HPでDXで業務改善した事例を見る

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【このサイトに掲載する企業の選出基準】
2022年7月12日時点、「DX 業務改善」とGoogle検索して表示されたコンサルティングファーム、SIer(システムインテグレーター)のうち、公式HPにDXで業務改善をした事例が公開されている企業27社を選出。

【3選の選定基準】
戦略提案から実行支援まで一気通貫型でDXの推進を支援する企業の中から、以下の条件で3社を選びました。
ベルテクス・パートナーズ(総合系コンサル)…支援先企業(東証プライム市場上場)がDX認定事業者取得した実績があり、成果を継続的に生み出す(自走化・内製化)組織改革をサポートしている。
RIT(IT系コンサル)…どの領域からデジタル化を進めていくべきか診断し、DX推進度診断サービス資料を無料ダウンロードできる。
FPTソフトウェアジャパン(システム系コンサル)…CMMIレベル5、ISO9001:2015、ISO27001:2013など国際基準に則ったシステム開発ができる